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変な音がする!?電動アシスト自転車の異音の原因とメンテナンス方法

「カタカタ」「ギーギー」「ガラガラ」…電動アシスト自転車から気になる異音が聞こえると、誰もが不安を感じるものです。特に子どもを乗せて走行している時や、通勤で使用している時に異音が発生すると、その不安は何倍にも膨れ上がります。

しかし、あわてて対処する前に、まずは冷静に状況を確認することが大切です。
この記事では、電動アシスト自転車の異音の原因から対処法まで、安全に乗り続けるために必要な情報をご紹介します。

目次

電動アシスト自転車の異音は要注意!すぐにチェックすべき症状と対処法

自転車から異音が発生した場合、故障の前触れかもしれません。特に電動アシスト自転車は一般の自転車と異なり、モーターやバッテリーなど電気系統の問題が含まれる可能性があるため、異音への適切な対応が安全な走行の鍵となります。異音が発生したときは、まず冷静に状況を確認し、適切な対処方法を選択することが重要です。

異音の種類と危険度を判断するフローチャート

異音が発生した際の対処方法は、音の種類や発生状況によって大きく異なります。まずは以下のチェックポイントに従って、異音の危険度を判断しましょう。

音の特徴として、「カンカン」「ギーギー」といった金属音は要注意です。特にペダルを踏み込んだ時やブレーキ操作時に発生する異音は、走行に直接関わる重要な部分からの警告サインである可能性が高いため、慎重な対応が必要です。

また、異音の発生タイミングも重要な判断材料となります。走行中常に鳴り続ける音なのか、特定の操作時にのみ発生する音なのかによって、問題の箇所や緊急性が異なってきます。例えば、アシスト機能を使用した時にのみ発生する異音は、モーターやギア部分の不具合を示している可能性があります。

メンテナンススタンドにかけたり、後輪を浮かせたりすれは、ペダルを回しても自転車は前進しません。この状態で、ペダルを回転させ、後輪を回転させることで、回転周期に応じて、異音が発生するのか、しないのか。電源がOnの場合、Offの場合など、それぞれの状態でチェックすることで、要因を絞り込んでいくことが可能になります。

即座に停止すべき危険な異音の特徴

即座に走行を中止すべき危険な異音には、いくつかの特徴的なパターンがあります。特に注意が必要なのは、金属同士が強く擦れ合うような「キィーッ」という甲高い音や、「ガタガタ」という大きな振動を伴う異音です。これらの音が発生した場合、重要な部品が破損または緩んでいる可能性があり、走行を続けると重大な事故につながる恐れがあります。

また、ブレーキを掛けた時に「キーッ」という金属音が発生する場合も要注意です。これはブレーキパッドが極端に摩耗している、またはディスクローターに問題がある可能性を示しています。ブレーキ系統の異常は直接的に安全性に関わるため、このような症状が出た場合は、必ず点検を行ってから次の走行を行うようにしましょう。
もちろん、ブレーキのタイプによって、状態は異なりますので、ブレーキ周りの異音は、速やかに店頭での点検をお勧めいたします。

応急処置で対応できる異音の見分け方

すべての異音が即座の走行中止を必要とするわけではありません。例えば、チェーンからの「カラカラ」という軽い音や、泥除けからの「カタカタ」という音は、その場での簡単な対処で改善できる場合が多いです。これらの音は、部品の緩みや潤滑不足が原因であることが多く、基本的なメンテナンス知識があれば自己対処が可能です。

応急処置が可能な異音の特徴として、音が一定で大きな振動を伴わないこと、特定の箇所から明確に音が発生していることなどが挙げられます。例えば、ペダルを踏む時に規則的に発生する「キュッキュッ」という音は、多くの場合チェーンの潤滑不足が原因です。このような場合は、自転車用の潤滑油を適切な箇所に注油することで、その場での対処が可能です。

ただし、応急処置を行っても異音が改善しない場合や、しばらくすると再び発生する場合は、より詳細な点検や専門家による修理が必要かもしれません。安全な走行のために、定期的なメンテナンスと適切な対処を心がけることが重要です。

-BESV PSシリーズでの「キュルキュル」という異音について-
PSシリーズの走行時のキュルキュルというゴムが擦れるような音は、後輪ハブ軸のダストシールの干渉音です。新車時に稀に発生することがあります。ダストシールのゴムパーツのクリアランスを確保し、回転箇所との隙間にシリコンスプレーを塗布することで、解消する倍があります。

電動アシスト自転車の異音の主な原因と発生箇所

電動アシスト自転車の異音は、一般の自転車とは異なる特有の原因を持つことがあります。これは、モーターやバッテリー、電子制御系統など、電動アシスト特有の機構が関係しているためです。異音の原因を特定することは、適切な対処方法を選択する上で非常に重要です。発生箇所ごとに詳しく見ていきましょう。

モーター周りからの異音

電動アシスト自転車の心臓部とも言えるモーター周りからの異音は、特に注意が必要です。モーターユニットからの異音は、主に「ウィーン」という高周波音や「ガラガラ」という機械的な音として現れます。これらの音が通常より大きくなったり、普段と異なる音に変化したりした場合は、重大なトラブルの前兆である可能性があります。

モーター関連の異音の主な原因として、内部ギアの摩耗や損傷、モーターの軸受けの劣化、制御基板の不具合などが挙げられます。特に雨天走行後や長期間の使用、メンテナンス不足、、サビの発生などで異音が発生しやすくなります。また、バッテリーの接続部分が緩んでいる場合も、走行時に振動で異音が発生することがあります。

ブレーキ関連の異音

ブレーキからの異音は安全性に直結する重要な警告サインです。電動アシスト自転車は一般の自転車より車体が重いため、ブレーキへの負担も大きくなります。そのため、ブレーキパッドの摩耗や劣化が早まる傾向があり、定期的な点検が欠かせません。

ブレーキの異音には、大きく分けて「キーキー」という金属音と「ギーギー」というきしみ音の2種類があります。金属音は、ブレーキパッドが極限まで摩耗してディスクやリムに金属が直接接触している状態を示しており、即座の部品交換が必要です。一方、きしみ音は、ブレーキパッドへの水や汚れの付着、あるいはパッドとディスクの接触角度の問題である可能性が高く、適切な清掃や調整で改善できることが多いです。

フレームやチェーン周りからの異音

フレームやチェーン周りからの異音は、電動アシスト自転車特有の高トルクによって引き起こされることがあります。強力なアシスト力は、チェーンやギア、フレームの接合部に大きな負荷をかけるため、一般の自転車以上に注意が必要です。

チェーンからの「カラカラ」という音は、張りの調整不足や潤滑不足が主な原因です。電動アシストによる強い駆動力は、チェーンの伸びや摩耗を加速させる傾向があります。また、フレームからの「パキパキ」という音は、溶接部分やボルト類の緩みを示していることが多く、特に走行時の振動や衝撃で音が大きくなる傾向があります。

さらに、電動アシスト自転車特有の症状として、アシスト力が働く際の「カクン」という衝撃音があります。これは、トルクセンサーの調整不良やギアの摩耗が原因として考えられ、乗り心地の低下だけでなく、長期的には駆動系全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

自分でできる異音対策とメンテナンス方法

電動アシスト自転車の異音の多くは、適切な日常のメンテナンスによって予防することができます。ただし、電気系統には絶対に触れないようにするなど、安全面での注意が必要です。ここでは、初心者でも安全に実施できるメンテナンス方法をご紹介します。

日常点検で確認すべきポイント

日常点検は、異音を未然に防ぐ最も効果的な方法です。電動アシスト自転車の場合、一般の自転車以上に定期的な点検が重要になります。走行前には必ず以下の項目を確認するクセをつけましょう。

まず、タイヤの空気圧を確認します。空気圧が低いと、モーターに余計な負担がかかり、異音の原因となります。電動アシスト自転車は車体が重いため、適正空気圧を保つことが特に重要です。タイヤの側面に記載された適正値を参考に、手で押して硬さを確認する習慣をつけましょう。

次に、ブレーキの効きを確認します。自転車を少し押しながらブレーキを掛け、スムーズに止まることを確認します。この時、異音がしないかどうかも重要なチェックポイントです。また、ブレーキレバーを握った時の遊びが適切かどうかも確認しましょう。

また、チェーンの手入れは、最も基本的で効果的なメンテナンス作業です。まず、古い油や汚れを専用のクリーナーで落とします。その後、自転車用の潤滑油を適量塗布します。この時、油を付けすぎると逆効果になるので注意が必要です。チェーンを回しながら、まんべんなく油が行き渡るようにしましょう。

ボルト類の緩みチェックも重要です。自転車専用の工具セットを用意し、定期的に各部のボルトを確認します。特に、ハンドル周り、サドル、ペダル、泥除けなどの取り付け部分は重点的にチェックしましょう。ただし、締めすぎは部品の破損につながるので、適度な締め具合を心がけます。

メンテナンス用品の選び方と使用方法

適切なメンテナンス用品を使用することで、作業の効率と効果が大きく変わります。電動アシスト自転車用に特化した製品も多く販売されているので、用途に応じて選択しましょう。

基本的なメンテナンス用品として、まず潤滑油が重要です。チェーン用とそれ以外の可動部分用の2種類を用意すると良いでしょう。チェーン用は耐久性の高いドライタイプ、その他の部分には防錆効果のあるスプレータイプを選びます。潤滑油は使いすぎると逆に埃を集めやすくなるので、適量を守ることが大切です。

工具類は、六角レンチセットとトルクレンチが基本となります。電動アシスト自転車は精密な機械なので、適切なトルク管理が重要です。また、ブレーキパッドの点検用として、厚さゲージがあると便利です。清掃用品としては、埃を落とすブラシと、脱脂用のクリーナーを用意しましょう。

プロに依頼すべき症状と修理の目安

電動アシスト自転車は精密な電気機器を含む複雑な乗り物です。そのため、すべての問題を自己解決することは難しく、場合によっては専門家による修理が必要となります。ここでは、プロに相談すべき症状や、修理に関する費用の目安、信頼できる修理店の選び方について詳しく解説します。

修理店に相談すべき異音の見極め方

専門家による修理が必要な症状には、いくつかの特徴的なパターンがあります。特に電気系統に関わる問題は、素人による対処が危険を伴う可能性があるため、必ずプロの診断を受けるようにしましょう。

モーターからの異常な振動を伴う異音は、内部の重大な故障を示している可能性があります。特に「ガリガリ」という金属音や、アシスト時の「ガタガタ」という大きな振動は、モーターやギアの深刻なダメージを示唆しています。また、バッテリー接続部からの異音や、走行中の突然のアシスト停止を伴う異音も、電気系統の不具合である可能性が高く、専門家による点検が必要です。

さらに、フレームからの「パキッ」という音や、溶接部分からの異音は、構造的な問題を示している可能性があります。これらは走行安全性に直結する重大な問題となりうるため、速やかに専門店での点検を受けることをお勧めします。

4-2. 修理費用の相場と保証対応について

電動アシスト自転車の修理費用は、問題の箇所や症状の程度によって大きく異なります。一般的な修理費用の相場を把握しておくことで、適切な修理店選びや予算の準備に役立ちます。

基本的な点検や調整は5,000円から15,000円程度で、これには異音の原因診断や簡単な調整作業が含まれます。一方、モーターユニットの修理となると30,000円から100,000円以上かかることもあり、場合によってはユニットごと交換が必要となることもあります。バッテリー関連の修理も比較的高額で、新品交換の場合は40,000円から80,000円程度が目安となります。

ただし、多くの電動アシスト自転車メーカーは、購入後一定期間の保証サービスを提供しています。一般的な保証期間は、本体が1年から2年、バッテリーが6ヶ月から1年です。保証期間内であれば、無償または低額での修理が可能な場合もあるため、購入時の保証書は大切に保管しておきましょう。

信頼できる修理店の選び方

信頼できる修理店を選ぶことは、安全な自転車生活を送る上で非常に重要です。良質な修理店には、いくつかの共通する特徴があります。

まず、メーカー認定の正規サービス店であることが重要です。電動アシスト自転車は各メーカーで構造が異なるため、その機種に精通した技術者による修理が望ましいです。正規サービス店では、純正部品の使用が保証され、最新の技術情報に基づいた修理が受けられます。

また、修理内容や費用について、事前に詳しい説明をしてくれる店舗を選びましょう。見積もりを出す前に、症状の原因や修理方法、予想される費用について丁寧な説明があることは、その店舗の信頼性を示す重要な指標となります。さらに、修理後のアフターフォローが充実している店舗も、安心して任せられる修理店の特徴と言えます。

まとめ

電動アシスト自転車からの異音は、適切な対処と定期的なメンテナンスで多くの問題を防ぐことができます。この記事の内容を実践的にまとめると、以下のポイントが重要となります。

異音が発生した際は、まず音の種類と発生状況を冷静に確認することが大切です。「キーキー」という金属音や、大きな振動を伴う異音の場合は、直ちに使用を中止し、安全を確保しましょう。一方で、チェーンの軽い音など、簡単なメンテナンスで対処できる異音もあります。

日常的なメンテナンスが予防の基本となります。走行前の簡単なチェックや、定期的な潤滑油の注油など、基本的なケアを習慣化することで、多くの異音トラブルを未然に防ぐことができます。特に電動アシスト自転車は一般の自転車より重く、各部への負担も大きいため、こまめなケアが重要です。

ただし、モーター周りの異音や電気系統に関わる問題は、必ず専門家に相談するようにしましょう。無理な自己解決は、かえって故障を悪化させたり、修理費用が高額になったりする可能性があります。保証期間内の修理や、信頼できる修理店の選択も、安全な自転車生活の重要な要素となります。

最後に、電動アシスト自転車は私たちの生活を豊かにする便利な乗り物です。適切なメンテナンスと迅速な対処で、長く安全に活用していきましょう。異音が発生した際は、この記事を参考に適切な判断と対応を心がけてください。

よくある質問(Q&A)

Q1. 雨の日に走行したあと、モーターから異音がするようになりました。すぐに修理に出す必要がありますか?

A1. 雨天走行後のモーターからの異音は、内部への水の侵入を示している可能性があり、早めの対処が推奨されます。特に「ジー」という異常な音や、アシスト時の違和感がある場合は、モーター内部の錆びや電気系統のトラブルの可能性があるため、できるだけ早く専門店での点検を受けることをお勧めします。ただし、軽い異音で、天気の良い日に乾燥させると自然に改善する場合もあります。一度改善しても再び異音が発生する場合は、必ず点検を受けてください。

Q2. チェーンから「カラカラ」という音がするのですが、どの程度の頻度で注油すればいいですか?

A2. チェーンへの注油は、一般的な使用であれば2〜3週間に1回程度が目安です。ただし、毎日長距離を走行する場合や、雨天走行が多い場合は、より頻繁な注油が必要になります。注油の際は、まず古い油や汚れをしっかり拭き取り、その後で新しい油を適量塗布することが重要です。また、音の大きさや質が急に変化した場合は、チェーンの張り具合も確認してください。張りが緩すぎたり、きつすぎたりする場合は、専門店での調整が必要かもしれません。

Q3. ブレーキから「キーキー」という音がしますが、パッドはまだ新しいように見えます。なぜですか?

A3. ブレーキパッドが新しくても、様々な要因で「キーキー」という音が発生することがあります。主な原因として、パッドへの水や汚れの付着、ブレーキディスクの汚れ、パッドの当たり角度の不適切さなどが考えられます。まずは、専用のブレーキクリーナーでパッドとディスクの清掃を試してみてください。それでも改善しない場合は、パッドの当たり角度の調整が必要な可能性があります。電動アシスト自転車は車体が重いため、ブレーキの調整は安全性に直結します。自己対処で改善しない場合は、専門店での点検をお勧めします。

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